時効の援用に失敗した場合の対応方法
1 消滅時効の援用ができなかった場合に行うべきことの概要
貸金業者等に対する借金について消滅時効の援用をしようとしたものの、実際には時効が更新(中断)されていたなどの事由が存在し、結果として消滅時効の援用ができなかったということもあります。
このような場合に行うべきことは、残債務を支払うか、支払いが困難である場合には債務整理をするかのどちらかになります。
実務においても、取引履歴を調査した結果、消滅時効が完成していないことが判明し、債務整理に切り替えるということはあります。
なお、消滅時効の援用が認められなかった後、再度の消滅時効の完成まで放置することはお勧めできません。
後日、貸金業者等から訴訟を提起されるなどにより、さらに遅延損害金などが加算された金額を支払わざるを得なくなる可能性があるためです。
以下、それぞれの対応について詳しく説明します。
2 残債務を支払う
消滅時効が完成していない債務は、法律上弁済しなければなりません。
もし支払うことができるのであれば、支払うべきということです。
ただし、消滅時効が完成している可能性があると考えていた債務は、残債額が高額になっていることが多々あります。
その理由は、遅延損害金が積みあがっているためです。
最後の返済をしてから何年も経過していると、数年分の遅延損害金が加算されてしまいます。
場合によっては、遅延損害金が元金の数倍に上ることもあります。
そのため、一括で支払うことが困難になることもあります。
一括での支払いが難しい場合には、債務整理をすることになります。
3 支払えない場合には債務整理
消滅時効が完成していない債務の返済が困難であっても、そのまま放置しておくと、時間が経つほど悪化する傾向にあります。
そのため、できるだけ早く債務整理を行う必要があります。
収入や支出の状況から、分割返済が可能であれば、任意整理または個人再生を選択します。
債務が多額であるなど、分割返済も困難であると考えられる場合には自己破産をすることになります。
実際、複数の債務があり、ほとんどは消滅時効が完成していたものの、1つだけ債務名義が存在し消滅時効が完成していない債務があったがために、自己破産を選択したというケースもあります。
このような場合には差し押さえの可能性もありますので、早急に対応を進める必要があります。
























