時効援用をするリスクにはどのようなものがあるか
1 失敗すると遅延損害金込みの金額で一括請求されることがある
時効の援用のリスクとしては、時効援用が失敗した際の債権者側の対応があります。
一般に、消費者金融やカード会社からの借り入れは、最後の借り入れ又は返済から5年間たてば消滅時効の援用が成立するようになります。
実は4年しかたっていないのに消滅時効の援用をしてしまうと、時効は成立していないことが明確になります。
この場合、お金を貸した債権者は、残っている借金を一括請求することができます。
借金は元金だけでなく、払っていない期間の遅延損害金も含みます。
たとえば、元本50万円の借金を払っていない状態で4年間たち、遅延損害金の利率が年20%であるとします。
すると、4年間で80%の利息がつくので、遅延損害金だけで40万円(50万円×0.8)つくことになり、合計90万円の請求を受けることになります。
2 現住所が知れていない債権者に現住所等の情報が知れる
時効の援用をするときは、援用する方の氏名・生年月日・住所など、相手の業者が借入した人を特定できる情報を提供する必要があります。
このような情報を提供しないと、時効の援用が成立したかの確認もできないからです。
時効の援用が失敗した場合は、債権者が知らなかった現住所等の情報を提供することになって、放置すると取り立てを受けるようになる可能性があります。
3 リスクへの対策
時効の援用のリスクは、失敗した場合に問題になり、成功すればリスクはほとんど考えられません。
そこで、リスクを避ける第一の方法は、確実に必要な期間がたったと思われる時期に時効の援用をすることです。
第二に、債権者からの督促状が届いてから時効の援用をすることです。
債権者から督促状が現住所に届いているなら、既に債権者は現住所を把握しているので、新たに情報を渡すリスクはないからです。
また督促状が届いているのに放置すれば、裁判を起こされて給料差し押さえを受けたり、現住所に訪問されることもあるので、リスクがあっても時効の援用をする必要性が高まっています。
第三に、時効の援用に失敗した場合は、任意整理や自己破産など新たな債務整理をすることです。
























