亡くなった方の借金にも時効はあるのか
1 お亡くなりになられた方の借金も消滅時効の対象になります
結論としては、亡くなった方(被相続人)の借金の返済義務も、法律に定められた一定の期間を経過すると、時効によって消滅することがあります。
一般的には、被相続人の借金の消滅時効が問題になる場面は、相続人がいらっしゃるケースであると考えられます。
以下、借金を負っている方が亡くなられた場合の相続人への影響と、相続した借金の消滅時効の完成について説明します。
2 借金を負っている方が亡くなられた場合の相続人への影響
借金などの債務を負った方が亡くなられると、基本的には相続人がその債務を相続します。
相続人の方が複数人いる場合、亡くなられた方の債務は、法定相続割合に基づいて各相続人に引き継がれます。
相続人の方が引き継いだ相続債務の法的な性質は、基本的には変わりません。
【参考条文】(民法)
(相続の一般的効力)
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
(法定相続分)
第九百条 同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
引用元:e-gov法令検索(民法)
3 相続した借金の消滅時効の完成について
被相続人の借金(債務)を相続人が相続した場合、その債務の法的性質は変わりません。
そのため、消滅時効の起算点は、被相続人の借金の返済期限(期限の利益を喪失した日)となります。
相続が開始した時点で、被相続人の債務の消滅時効が完成していた場合、相続人は消滅時効の援用をすることで返済義務を免れます。
仮に相続開始日において消滅時効が完成していなかったとしても、借金の返済期限から消滅時効が完成するまでの期間(貸金業者等からの借入れであれば一般的には5年間。一部例外として10年間の債務もあります。)経過することで、相続人は消滅時効の援用をすることができます。
























